企業におけるIT業務の中で、避けて通れないテーマの一つが「ファイルサーバー(共有)管理」です。少数のPCであれば特に問題にはなりませんが、数十台、数百台規模に拡大し、ユーザーも増加するにつれて、サーバー管理者にかかる負担や責任が一気に膨らみます。
次に頭を悩ませるのは「ファイルサーバーのバックアップ」です。バックアップは、いわば「何かあったときのための保険」ですが、重要であるにもかかわらず、運用では後回しにされがちな業務です。
「バックアップ」は重要だが報われない業務
バックアップはITインフラ管理において非常に重要な業務であるにもかかわらず、「最優先」ではなく「ついでのお仕事」として扱われがちです。そのため、バックアップ担当者は大きな責任を負いながらも、労力に見合った評価を受けることが少なく、苦労が多い業務の一つです。
この「バックアップ」に関するシリーズ記事を通じて、現場の担当者が直面する悩みや、効率的な対策について整理しながら情報提供していきます。
バックアップが後回しになる理由
バックアップの重要性は誰もが理解しています。しかし、普段は問題が起きないため、ついつい「そのうちやろう」と後回しにされがちです。個人のPCでもバックアップは面倒な作業ですが、企業のIT担当者は全社員のファイル管理も任されており、責任の重さがさらに増します。
トラブル時の対応責任が重い「バックアップ」
企業のIT担当者にとって、社内ファイルサーバーの管理は全社員のPCファイルを守るという大きな責務です。何らかのトラブルが発生した場合には、全社員のデータ復旧やトラブル対策に追われることになります。特に、サーバー管理が始まった段階で「後戻り」は許されません。毎日の業務でファイルの紛失や上書きが発生し、「すぐにファイルを戻してほしい」といった要望が頻繁に寄せられることで、担当者の負担はさらに大きくなります。
報われない業務に対するモヤモヤ
このように、バックアップは平時にはあまり注目されず、トラブルが起きたときにようやく重要視される業務です。そのため、バックアップ業務が「報われない業務No.1」と呼ばれることも少なくありません。インフラ管理者としての責任は大きいものの、その労力が正当に評価されないことが多く、担当者としては不満が募りやすい部分でもあります。
今回の記事では少し愚痴っぽくなってしまいましたが、次回からは「バックアップ処理」の具体的な内容について詳しく掘り下げていきます。皆様のお悩みに少しでも参考になれば幸いです。