
世界的な課題となっている「EV(電気自動車)論争」。ニュースでは欧米や中国、テスラといった大企業の動きが大きく取り上げられていますが、今回はそのようなグローバル視点ではなく、「まちの総務」としての身近な生活目線から考えてみたいと思います。
世界のEV論争と足並みの乱れ
一時期は「2035年に欧州でEV義務化」といった強気の方針が示され、完全にEVシフトへ向かうと見られていました。
しかし現実には、
といったニュースが相次ぎ、各社の動きに揺らぎが見られるようになっています。
一方、世界のトヨタは「全方位戦略」を掲げ、EVだけでなくハイブリッドや水素など多様な選択肢を残す姿勢を取っています。この柔軟さは、まさに「勇者の貫禄」とも言えるでしょう。
地方都市における現実的な選択肢
では、日本の地方都市に住む私たちにとって、自動車の選択はどうなるのでしょうか。
例えば北関東のような地域では、
- 一家に一台ではなく、家族の人数分マイカーを所有するのが一般的
- 近所のコンビニに行くのも自動車、最低でも2台持ちは珍しくない
という生活実態があります。
近隣の家庭を見渡すと、
- 1台目:遠出や旅行にも対応できる普通自動車
- 2台目:近所の買い物や通勤に使う軽自動車
という組み合わせが多い印象です。特に軽自動車は高齢者や女性ドライバーに多く利用され、通勤用としても根強い人気があります。
近未来のクルマ選びを考える
こうした生活スタイルを前提にすると、近未来のクルマ選びは以下のようになるのではないでしょうか。
- 遠出・旅行用:ガソリン車またはハイブリッド車
- 街乗り用:燃費の良い軽自動車(ガソリン) or 自宅充電が可能なPHV(プラグインハイブリッド)
- 短距離移動専用:EVの軽自動車も選択肢に
この構図を見ると、やはりトヨタが掲げる「全方位戦略」が現実的で、結果的に世界標準になる可能性もあると感じます。
水素自動車はどうなる?
もう一つの注目技術が「水素自動車」です。ただし、これは個人向けというよりは物流分野での拠点間移動にメリットが大きく、特にトラック輸送に適していると考えられます。
実際、トヨタが参画する「CJPT(水素トラック運送プロジェクト)」はその代表例です。EVの潮流が強い中でも、水素エンジンに取り組み続ける姿勢は「さすが世界のトヨタ」と期待を持たせます。
まとめ:地方と高齢者目線で望む未来
世界的には「EVシフト」が進む一方で、現実の生活目線ではハイブリッドやガソリン、さらには水素など複数の選択肢が必要であることが浮かび上がります。
特に地方都市では、
- 遠出にはハイブリッドやガソリン
- 近所の移動には軽自動車やEV
という使い分けが主流になるでしょう。
個人的には、高齢者でも安心して使える「EV軽自動車型の完全自動運転車」が一日も早く普及することを期待しています。これこそ、地方都市における次のモビリティ革命のカギになるのではないでしょうか。

