前回は「まちの総務」が目指す中小企業の「デジタル化底上げサービス」ついて「具体的事例」に付いて解説しました。

もちろん名目上の「デジタル化の底上げ」が一定のゴールではありますが「まちの総務」ではもう少し深い所に「ゴール設定」をしております。

中小企業での「横串デジタル化が進んだ先にあるもの」はビッグデータの有効活用の本丸な部分になります。

しかしながらあくまでも「デジタル化は手段でしかありません」デジタル化とは言え単に「アナログからデジタルへの置換」でしか無い訳です。それでも多くの恩恵は受けられると確信はしておりますが。

「デジタル化で受けれらる恩恵(目的)」は究極もう少し深い所にあります。「理想はそのお仕事が無くなる」事です。

「えっ!そのお仕事が無くなると私の存在意義がなくなります」
との声がかすかに聞こえて来ますが、実は違います。

「単純作業(ノンコア業務)は自動化して自身は本来の業務(コア業務)に徹し本来やるべき内容にシフトして業務の繁栄を目指しましょう」です

そうは言ってもまだ「ピンっと」来ない方も多いかと思います。
少し想像力を働かせて下さい。

総務担当者で有れば

勤怠管理などは決められた時間内で働いた分を給与に反映させる本来シンプルな業務です。そこに残業や有給、欠勤、給与形態、勤務形態が違うだけで大括りで言うとサラリーマンで有れば世界中で同じ業務を行なっています。本来なら間に担当者を入れずに当事者間で済めば担当者は不要ですよね。

しかし、そこにはミスや性悪説、企業独自のルールなどが存在して今に至ります。その部分がAIやシステム側で判定してくれたら如何ですか?違反やミスを自動で判定して注意を促したり過去データから判断出来ればその部分の確認は不要です。不確実性のミスや不具合を機械側で判定してくれてこのミス精度を自動で上げて行ければ人間判断よりも正確では無いですか?

何か一見夢の様なお話しかもですが、既に多くの企業では実績もあり勤怠から給与支払いまでスマホ内で完結しております。担当者のお仕事はこの監視と閾値(企業独自の係数管理)を行うだけで、毎月の締めスケジュールから解放されます。

データを「ポンっと与えてあげれば結果が自動的に返ってくる仕組み」「アレクサ、エアコン付けて」のイメージです。

製造部門で有れば

設備管理を想定して下さい。製造業で有れば様々なメーカー設備を活用して生産しておりますよね。自社オリジナル装置以外は殆どがメーカー支給設備になるかと思います。設備に与えるレシピ(条件)は自社オリジナルはあろうかと思いますが、メーカー設備を管理する部分は世界共通ですよね。
それを多くは自社内独自で設備管理台帳などで運用して管理しております。

ではなぜ設備台帳管理が重要で必要なのか?考えた事はありますか?
もちろん、何処製の製品で製品番号、購入時期諸々の最低限の設備情報は必要です。多くの企業はもちろん新品設備もあろうかと思いますが多くが古い設備を大切に使っておりますよね、構造がシンプルなプレス機や切断機などはメーカー保証が終わっても使い続けている会社も多いですよね。先代の創業当時から使っているなんて会社もザラにあります。

そこで問題となるのが、故障対応です。メーカー保証切れの装置は致命的と言っても過言ではありません。高額な費用や代替え機時には入替も必要になります。これがある程度の大企業で有れば設備管理(設備技術)部門が存在して修理からメンテナンスまで行いますが、規模の小さい中小企業ではここまでの体制は難しいです。パーツ管理もままなりません。

故障したらアウト、メーカーに高額修理をお願いするしかありません。しかし
メーカー側にも古い設備の解る技術者もいないかもです。

そんな際に、設備情報がクラウド上で一括管理出来たらどうですか?(もちろん企業独自の条件は別)装置情報が共通化され、技術交流や設備パーツの融通から設備専門家によりメンテサービスや見守りサービスに転嫁出来たらどうですか?設備技術部門のBPOです。

装置状態だけをシステムに監視させて後はBPO専門家側でメンテから修理を行なってくれると助かりませんか?現場監督者は設備に関してはデジタル化がしたいのでは無く「安定稼働の安心」を求めたいのだと思います。

コピー機でいう所のIoTで、トナーが切れたらメーカー営業が状態把握してトナー交換に訪れる様なサービスです。

折角なのでもうひと例

ISO取得事業社なら理解していただけると思います。計測器の校正管理などです。(計測器管理規定の内容です)製品品質の担保に製品計測を行いますが、この計測器が正常か正常値かの確認として計測器校正(内部、外部)を行う事が義務付けられております。

多くの企業では品管部門などがこの計測器管理や校正管理を行なって品質保証をしております。ルールで決まった校正日(年度管理)に忘れずにスケジュールやリマインド管理などをExcel台帳を駆使して実行しております。

この行為も自社内業務ではありますが行為自体を俯瞰で見ると世界共通項目になります。もちろん測定器の内容種類はまちまちですがそれは一旦置いて置いて

この計測器校正管理の目的を改めて考えます。
ルール的に見ますと「ルールに沿った日程で確実な校正を実施して安定的な管理を行う」ではありますが、担当からすれば知ったこっちゃありません。

担当からすると計測器の条件(校正条件、日時)だけを与えておけば、後は勝手にメーカーが校正前に訪問してくれて対応してくれたり、計測情報を監視して状態チェックを行なってくれるだけで品質は担保されますよね。

担当はリマインド確認がしたいのでは無く「ルール通りに校正が行われて安定している結果が知りたいだけで」各企業の担当者(技術者)にノンコア業務させる方が無駄ですよね。

それでも「私の仕事が無くなる」と言われるなら、リマインド管理では無く計測器データを分析して校正期間の妥当性評価を行い校正時期の見直しを行なって、校正費用の低減でも行った方が上長や経営層はどれだけ喜ぶか、これらのお仕事の方がまさにコア業務になろうかと思います。

このお話しは少し近未来の夢物語部分もあり担当者レベルでは到底実現出来る様な内容ではありません。しかし、デジタル化の次に進めて行くべきビッグデータの活用内容です。

実現に向けては一社メーカー単位では到底進みません、協会的な横断組織や第三者的なフラットな環境作りも必要です。政治的なロビー活動も必要になるかもです、卵が先か鶏かの議論では無いですが
準備費用も必要になります。

この考え方も「まちの総務」として発信していますが、特別な内容でも無く次に必ず訪れる普通の近未来予想です。一緒に考えて進めて行ける気概のある経営者や資本家の方と繋がりたいです。

すぐそこにある次のステップを一緒に進めて行きましょう。
是非、お声かけください。

詳しく事例は「まちの総務サービス」の一環「企業向けデジタル推進サポートプログラム」の中の「進むべき方向」から確認して下さい。

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