中小企業におけるデジタル化の課題が注目されている中、多くの企業が「ひとり情シス」に依存せざるを得ない現実があります。人員や予算の制約から、こうした状況に直面するケースは少なくありません。私自身の経験をもとに、「ひとり情シスを救いたい」というテーマで、関係者へのアドバイスや応援メッセージをシリーズでお届けしています。
前回は「社内ヒエラルキーを覆すデジタルの力」というテーマで、デジタルが働き方や社内関係にどのように変革を促しているかについて触れました。
上司の考え方を変えるのは難しい…自分を変えるか、自然淘汰を待つか
今回は「上司の考え方を変えるのは難しい」という現実についてお話しします。「人の気持ちや性格を変えるのは基本的に不可能」というのが本質です。もし、そうであれば、自分自身が変わるか、環境の変化を待つしかないという結論に至るでしょう。
しかし、いくら自分が変わろうと努力しても、変わらない相手との関係でストレスやパワハラを感じる場合、シフトチェンジするか、自然淘汰を待つしかないというのは、やや悲しい現実です。
大前提:人は変わらない
まず理解すべきは、「人は変わらない」という大前提です。子供であれば教育を通じて意識を変えることができるかもしれませんが、人生を30年、40年と過ごしてきた人の性格を変えるのはほぼ不可能です。悪いことをして反省することはあっても、基本的な性格は変わらないものです。
そのため、自分が変わるか、逃げるか、自然淘汰を待つしか選択肢はありません。私自身もサラリーマン時代、苦手な上司が異動してストレスが減った経験があります。
悲しい現実:自分が変わるしかない
最適解としては、自分が変わるしかないという悲しい結論に至ります。すでに人間関係が悪化している場合(顔を見るのも嫌など)は別として、少しでも歩み寄りが可能であれば、自分のマインドを変えることが有効です。
社内で徳を積む
一般論として「社内で徳を積む」ことが推奨されます。上司に華を持たせつつ、自分は黙々と運用管理に専念しましょう。上司が見ていなくても、他の人は必ず見ています。
現状の課題を見直し、優先順位を見える化し、報告をマメに行うことが重要です。職場の人間関係はコミュニケーションの不足が原因でギクシャクすることが多いです。上司からすれば、部下の行動が見えず、報告がないと感じることが多く、一方で部下は仕事が評価されないと感じます。
私も数多くのこうしたケースを経験してきました。言葉が苦手ならメールで報告、毎回が嫌なら管理台帳を作って共有するなど、まずは自分が変わって歩み寄ってみましょう。変化を期待するのではなく、ビジネス上の関係を円滑に保つための努力が大切です。
要は、苦手な上司より一歩上を目指すというイメージです。