インターネット検索が一般的になり、「ググる(Googleで検索する)」という行為が広く浸透しました。しかし、最近では検索手段が変化し、AIを活用した情報収集が主流になりつつあります。

それにもかかわらず、一定数の人は今でも「ググる」こと自体が苦手なのか、疑問を感じても自ら調べずにそのまま放置する傾向があります。PCやスマートフォンが普及した現在でも、「自分で調べる」という行動が苦手な人は意外と多いのです。

自ら調べない人の特徴

こうした「自ら調べない人」には、いくつか共通する特徴が見受けられます。もちろん、「面倒だから」「特に困っていないから」という理由もありますが、根本的な原因として 「検索の仕方がわからない」 という問題が圧倒的に多いのです。

1. 質問の仕方がわからない

「できない理由はわかったが、どう聞けばいいのかわからない」というケースがよくあります。何が問題なのかは認識していても、それを解決するための適切な質問を作れないのです。

たとえば、私自身も質問の内容が明確でないときは、一つひとつ手がかりを探りながら真因を突き詰めていきます。しかし、検索が苦手な人の多くは 問題を因数分解して整理する力が弱い 傾向があります。

2. 文書作成能力の欠如

問題を整理できたとしても、それを簡潔に文章にする能力が不足していることも、検索を妨げる要因になっています。その結果、

  • 問題の本質を伝えられない
  • 箇条書きなどシンプルな質問文を作れない

といった二重のハードルが生じ、「ググれない」→「デジタル機器が苦手」という負のスパイラルに陥ってしまうのです。

AI時代における「ググれない問題」は解決できるのか?

AIが普及することで、こうした問題が解決されるかというと、必ずしもそうとは言えません。なぜなら、AIに質問する際にも 適切なプロンプト(指示)を作るスキル が必要だからです。

たしかに、AIへの質問は口語調でもある程度は理解されやすく、検索エンジンを使うよりハードルは低いかもしれません。しかし、それでも「質問力」や「文章作成能力」が求められるため、根本的な課題は依然として残ります。

「ググれない」を克服する方法

では、検索スキルを向上させるためにはどうすればよいのでしょうか?以下の方法を実践することで、自己解決力を高めることができます。

1. 検索スキルを向上させる

  • キーワード選定を学ぶ:検索に適したキーワードを意識し、具体的なフレーズや疑問文を使う
  • 検索オプションを活用する:Googleの検索演算子(例:「”〇〇”」で完全一致検索)などを理解する

2. 信頼できる情報を見極める

  • 複数の情報源を比較する:1つのサイトだけでなく、複数の情報を確認する
  • 公式サイトや権威あるメディアを優先する:正確な情報を得るために、信頼性の高いサイトを活用する

3. 自己解決の習慣をつける

  • 問題解決のプロセスを意識する:すぐに人に聞くのではなく、まず自分で調べる
  • チェックリストを作成する:検索の手順を整理し、スムーズに調べられるようにする

4. 情報収集力を高める

  • 記事や書籍を読む習慣をつける:情報の蓄積が検索能力の向上につながる
  • メモを取る習慣を持つ:調べたことを記録し、次回に活かせるようにする

5. AIを効果的に活用する

  • 検索ツールや学習アプリを活用する:効率的に情報を得るためのツールを使いこなす
  • ブラウザのブックマークや拡張機能を利用する:よく使うサイトをすぐに参照できるようにする

6. 自己効力感を高める

  • 小さな成功体験を積む:自分で調べて問題を解決する成功体験を増やす
  • ポジティブなフィードバックを与える:自己解決できた際に、自分を評価する習慣を持つ

7. 時間管理を工夫する

  • 一定時間、自力で調べるルールを作る:短時間でも自分で調べてから、人に聞くようにする

継続的な改善がカギ

これらの方法を実践し続けることで、徐々に「自分で調べる力」が身についていきます。最初は大変かもしれませんが、少しずつでも取り組むことで大きな成果が得られるはずです。最終的には、自信を持って問題解決に取り組めるようになるでしょう。

ところで、最後にこの問題の解決策をAI(ChatGPT)に聞いてみたところ……

「自分で努力しろ」

という、まさに身も蓋もない回答が返ってきました(笑)。

結局のところ、検索力を高めるためには 「自分で試行錯誤する姿勢」 が何より重要なのかもしれませんね。