
最近、YouTubeで「人類はAIにとって老害なのか?」という刺激的なテーマの動画を目にしました。少々おどろおどろしい響きですが、内容はとても考えさせられるものでした。
AIはすでに人類の叡智を超える領域に到達しつつあります。その中で、人間はAIとどのように付き合っていくべきか
結論は「同じ土俵で勝負しないこと」つまり、対立ではなく「どう使いこなすか」が重要なポイントだというのです。
「AI」と「老害」というキーワードの示唆
私が特に引っかかったのは「新しい技術=AI」と「老害」という言葉の関連性です。動画自体ではニュアンスが少し異なりましたが、私自身はAIという強烈なワードが、人間の姿勢を映し出す“リトマス試験紙”のように感じました。
これまでも新しい技術や革新的なアイデアが出るたびに、一定数の評論家や専門家(時にエセ専門家も含む)が「ポジショントーク」を展開してきました。
ポジショントークとは、自分の立場や所属組織に有利になるような情報だけを語り、不都合な事実は意図的に語らない姿勢のこと。
新技術に直面すると、まず批判や懐疑から入る――そんな光景は過去にも何度も繰り返されてきました。
技術革新は「しれっと移行」してきた
生成AIに対しても、現時点では「批判的」「楽観的」の二極に分かれています。しかし歴史を振り返れば、似たような議論は繰り返されてきました。
- 写真や音楽のデジタル化
当初は「デジタルがアナログに勝てるわけがない」と言われましたが、今では完全に主流です。 - 企業のクラウド活用
10年以上前は「大事なデータを外部に置けるか!」と経営者に一喝されるケースが多々ありました。それが今では、当たり前のようにクラウドを活用しています。
当時強く批判していた人も、いつの間にか「しれっと」新しい技術に移行している――そんな姿を何度も目にしてきました。
「老害」は世代ではなく姿勢の問題
ここで重要なのは、「老害」という現象は必ずしも世代だけで決まるものではない、ということです。むしろ個人の性格やプライドに起因する部分が大きい。つまり、どれだけ時代が進んでも一定数は存在し続けるということです。
他人を見て「それは老害だ」とは気づけても、自分自身が気づかぬうちに「老害側」に立ってしまうこともあります。AIの進化は、そのリトマス試験紙として人類を試しているのかもしれません。
ビジネスパーソンに求められる姿勢
AIの進化が問いかけているのは次の選択肢です。
- 批判的に構えて、結果的に乗り遅れるのか
- 肯定的に向き合い、積極的に学び、取り込む努力をするのか
答えはすぐそこまで迫っています。
私自身、できるだけ「デジタル老害」にはならないように、波に流されるのではなく、波をうまく乗りこなしていきたいと考えています。
👉 まとめ
「AIにとって人類は老害なのか?」という問いは、結局のところ「あなた自身が新しい技術にどう向き合うか」という自己投影でもあります。
DXの進化において最も大きなリスクは「無関心」と「拒絶」です。学び続ける姿勢こそが、AI時代を生き抜くための最大の武器になるのです。