デジタル時代において、世界中で日々発生する多岐にわたる情報。写真、移動情報、テキスト文字、映像…これら全てがデジタル情報であり、その保存の役割を果たすのがメモリー(主記憶装置)です。

メモリー(主記憶装置)は、コンピュータの初期にはウィリアムス管(1950年代)、磁気ドラムメモリ、あるいは磁気コアメモリ(1960年代)などを利用していましたが、現在では一般的に半導体メモリが利用されています。

Wikipedia

メモリーの技術的詳細についてはWikipediaをご参照ください。ここではもう少し身近な例から解説します。

皆さんがメモリーと聞いて最初に思い浮かべるのは何でしょうか?「スマホの容量が足りなくなってしまった」とか、「最近PCが重くなって動きが遅くなった」というようなことでしょうか。

実は、メモリーという言葉は、記憶媒体(ハード)そのものを指す場合もありますし、処理(ソフト)を指す場合もあり、混同されやすいです。

PCの処理を早くするためのメモリー

例えば、PCの場合、「PCの処理を早くするためのメモリー」をイメージとすると、台所のまな板と捉えてみた場合。小さいまな板だと調理スペースも限られて作業が遅くなりますが、大きなまな板(作業台)なら一気に調理ができて作業が早くなります。これが、メモリ容量の大小を表現するイメージです。

記憶容量としてのメモリー

また、「記憶容量としてのメモリー」は、HDDやSDカード、USBメモリーなどをイメージできます。容量がいっぱいになると商品が入らなくなるのと同様に、メモリーも同様です。

どちらも「記憶するもの」という意味では同じですが、用途によって異なります。

容量との戦いは、半導体技術との戦い

この容量との戦いは、実は半導体技術との戦いでもありました。微細化技術の進歩によって、容量が飛躍的に増え、大量生産も可能になりました。その結果、大容量メモリーが手頃な価格で入手できるようになり、大容量の映像や写真を保存し、より詳細な画像を楽しむことができるようになりました。

微細化とは半導体デバイスの半導体スケーリングを指す言葉。 微細化によってチップ製造メーカーの全体的なコストは低減する。なぜならプロセッサの大きな構造上の変更が無いことで研究開発コストが低減し1枚のシリコンウェハーから作られるプロセッサーダイが増えると製品あたりのコストが低減するためである。

Wikipedia

現在のスマホは、約50年前の月探査機アポロ号よりも何千倍もの処理能力と記憶能力を持っていると言われています。技術の進化には驚かされますね。