かつてはPCのビジネスシーンで圧倒的な存在だったMicrosoftも、WebブラウザーではGoogleの「Chrome」に後れを取り、PC市場での独占を目指す努力も、ブラウザー「Edge」ではうまくいかないという印象がありました。

しかし、最近ではMicrosoftがAIを駆使して一気に逆転を図っています。Microsoftが話題のChat GPTを買収したことがニュースになり、検索エンジン「Bing」でも逆転が始まりました。

これだけでも十分に注目すべきニュースですが、さらに本命のニュースが舞い込んできました。

「Microsoft 365 Copilot」という、WordやExcelとGPT-4が融合した新製品が発表されました。これにより、日本のDX(デジタルトランスフォーメーション)も加速するのではないかと期待されます。

私自身はこれに対して驚きというより、これまでの流れから予想されていた展開だと感じています。特に、WordやExcel、PowerPointとAIの相性は非常に高いと考えています。

この新製品には期待しかありません。ビジネスシーンが確実に変化するでしょう。

ビジネスシーンが変化する理由

  • 文書作成をAIに任せる
  • 自動化をAIに任せる(例:マクロなど)
  • プレゼン資料もAIに任せる

これらについて詳しく見ていきましょう。

WordのAIによる進化の可能性

Wordは文書作成用のビジネスソフトですが、AIに素案やキーワードを指示するだけで文書作成を自動化できます。指示が明確であれば精度も高く、さらに綺麗な日本語(外国語も含む)に校正してくれます。論文や報告書なども簡単に作成できます。特に驚いたのは、補助金申請書の作成で、ストーリーや方向性を指示するだけで瞬時に校正文書を作成してくれることです。

ExcelのAIによる進化の可能性

Excelは表計算ソフトですが、最近では処理自動化などに進化しています。AIに一部を委ねることで、属人化の課題が解決し、「継承制」の問題も解決できます。処理自体が自動化されることで、作業が問いかけると回答を提示してくれる操作に変わっていくでしょう。

PowerPointのAIによる進化の可能性

PowerPointも大きく変化するでしょう。ストーリーの構築や解説、図表の作成など、多くの労力を必要としていた作業がすべてAIに置き換えられます。コンセプトを伝えるだけで最適なプレゼン資料が生成されるため、効率的な作業が可能になります。

ビジネスツールとAIの相性は高く、今後はビジネスの手段からビジネスの判断、さらには目的達成までを行うパートナーとしての役割が期待されます。

将来的には、Word、Excel、PowerPointの作成資料には何の価値も見いだせず、単に伝達手段としてのツールにすぎなくなるでしょう。しかし、AIが苦手とする「つなぎの仕事」などでは個性を発揮できるため、自身の強みを活かしていくことが重要です。

AIの進化により、あなたの仕事が代替される日が近づいています。しかし、それに憂う必要はありません。AIで代替されるのはあなたの仕事であり、あなた自身の能力や個性を活かしていくことが重要です。しっかりと受け入れ、今後の展開を見守っていきましょう。