企業のホームページ(HP)は、インターネットの進化と密接にリンクしながら発展してきました。
Web1.0の一方向的な情報発信の時代から、Web2.0の双方向性を取り入れた時代、そしてWeb3.0の新たな段階へ。
この進化の中で、企業HPの役割や目的にも変化が生まれています。

「HP1.0」時代:名刺代わりの企業紹介HP

1990年代、企業がこぞってHPの公開を始めたのは、Webの進化に触発されたものでした。
当初は主に大企業が派手なブランディングを意識したHPを制作し、その流れに追随する形で中小企業も次々と参入。
結果として、現在ではHPを持たない企業は少数派となりました。

この初期段階を「HP1.0」と呼ぶとすれば、多くの企業HPは「名刺代わり」としての機能に留まり、メインページには会社のイメージ画像やサービス紹介、会社概要などが整然と並んでいました。
制作の多くは外部業者に依頼され、プロのデザインや撮影技術によって仕上げられていましたが、作りっぱなしで更新がされない事例も少なくありませんでした。

「HP2.0」時代の到来:ユーザー目線のHPへ

HP制作が一巡した現在、経営者やユーザーの間でHPの役割を見直す動きが進んでいます。
これを「HP2.0」と定義し、以下の特徴が見られます。

  1. 採用ページの強化
    単なるブランディングツールではなく、採用活動を意識したコンテンツの充実が図られています。
    ユーザーに「ひと気(暖かみ)」を感じさせる内容が重要視されるようになりました。
  2. SNS時代を意識した成長型HP
    「きれいだけど味気ない」HPから「会社の独自性を表現し、成長していく」HPへと進化しています。
    定期的な更新を前提とし、動画やSNSを活用した情報発信が求められています。
  3. 社員主体のHP制作
    経営者や外部業者任せではなく、若手社員が主体となり、自社の魅力を企画・発信するスタイルが増えています。
    社員の帰属意識やモチベーション向上にもつながり、会社全体の雰囲気がダイレクトに伝わるHPが目指されています。

「HP2.0」のメリット

  • 就活世代へのアピール力が向上し、採用活動における競争力を強化。
  • 社内で制作体制を整えることで、継続的な更新が可能に。
  • 会社の雰囲気や人間味が伝わり、他社との差別化が実現。
  • 社員の自主性や成長を促し、企業文化の醸成にも貢献。

「HP2.0」とは、企業が単なる情報発信の場を越え、自らの魅力を効果的に伝えるためのツールとして活用する新たな段階です。

次回のブログでは、具体的な「HP2.0」の成功事例や取り組み方法について詳しく解説します。
お楽しみに!