前回は「ユーザーの声に耳を傾ける」が「手段の目的化」となり
失敗したケースをお話しました。

今回は失敗ケースの対応策としてもう少し深い部分を考えてみます。

社内のIT化号令でユーザーヒアリングを行い
グループウエア導入を決定「これで我が社もIT推進が進む(by経営者)」
しかし、多くの企業が使いきれていないケースが多々あります。
この部分を真面目に考えてみたいと思います。

ユーザーからのヒアリング課題

  • 営業情報が共有されていない
  • 営業先で社内情報が見たい
  • 社内の報連相が出来ないのでミスが多い
  • マニュアルがないので教育が大変
  • 紙資料が無くならない

これはどこの会社でも出てくる普通の課題です
しかしこの内容を間に受けては行けません……
深層部分にはもう少し違う部分が含まれています。

ユーザー課題を裏読みしてみます。

・営業情報が共有されていない
⇨自分が知りたい情報だけほしい、でも情報入力は面倒
・営業先で社内情報が見たい
⇨有れば便利だけど、どんな時にどんな内容か整理はしていない
・社内の報連相が出来ないのでミスが多い
⇨情報は取りに行くもので、集まる人には必然的に集まり、集まらないのは本人の問題
・マニュアルがないので教育が大変
⇨マニュアルを作る仕事が増える、忙しいので自分ではやりたくない
・紙資料が無くならない
⇨基本人は紙が好き、無くすためには違うアイディアが必要

少し極論も含まれていますが、大方あっていませんか?
要望を聞かれれば「他力本願でもっとも論を答えますが」
いざ自分事になった場合「仕事が増えた、入力が面倒、自分は変えたくない」
こんな作用が働きます。

その結果、システムは導入したけど
「使えない、使いにくい」と問題がすり替えられ失敗します。
ではこの失敗を踏まえてどうするか?
最終章でまとめてみます。

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