前回は「デジタルガバナンス・コード」における
「4.成果指標の設定・DX戦略の見直し」について解説しました。

今回はDX認定シリーズの最終章として、
DX認定の取得メリットと、取得後に企業が目指すべき未来像について考察します。

DX認定取得のメリットとは

DX認定のメリットは、経済産業省の公式情報として公開されています。
正確には「メリット」というより、DX認定取得によって活用できる支援措置の価値
重きが置かれています。

支援措置①:認定ロゴマークの使用

DX認定事業者として、ホームページや名刺、パンフレット等で
「DXに積極的に取り組む企業」であることをPRするロゴマークが使用できます。
経済産業省の“お墨付き”を得ることで、
対外的な信頼性・ブランド価値向上に寄与します。

支援措置②:金融支援措置(中小企業向け)

日本政策金融公庫による金利優遇が受けられ、
設備投資などに必要な資金を特別利率(例:0.85%)で融資されます。
※利率は2024年7月時点情報

支援措置③:人材育成支援

人材開発支援助成金(人への投資促進コース)の対象となり、
訓練経費最大75%補助、訓練期間中の賃金一部支給などが可能になります。

支援措置④:DX銘柄・DXセレクションへの応募

上場企業はDX銘柄の選定対象となり、
中堅・中小企業はDXセレクションへ自薦応募できます。

制度取得は「目的化」させないことが重要

以上の支援措置を見ると、
DX認定は ブランド価値の向上や支援制度の活用が目的となるケースが多いと感じます。
しかし、「認定取得」そのものが目的化してしまうと、本来のDXの意義を見失います。
DXの本質は、あくまで 組織変革と価値創出です。

DX認定取得後に企業が目指すべき未来像

「DXは全体最適で最大効率化を図ること」が本質です。
企業単位の部分最適ではなく、業界全体の底上げを目指す視点が求められます。

体力のある企業がDXを牽引し、成果やノウハウを他企業へ積極的に展開することで、
産業全体の競争力向上につながります。

「あなたの困ったは、既に解決している誰かがいます」 by まちの総務

IoT活用の民主化と標準化

製造現場のIoT導入は、当初は大企業が中心となりますが、
仕組みが成熟した段階で 標準化・汎用化によって小規模企業にも展開すべきです。

  • センサーデータ収集の仕組みは共通化し、クラウド管理も汎用化
  • IoT・ビッグデータ活用の民主化により導入ハードルを下げる
  • 設備管理・メンテナンス情報の共有により全体底上げ

企業の壁を超えた協力により、技術者の有効活用やコスト削減にもつながります。

DXのゴールは「全体最適」と「誰も取り残さない社会」

もちろん競争は必要ですが、それだけでは未来は開けません。
DXの理想は、技術進化を通じて社会全体をハッピーにすることです。

「誰も取り残さないデジタル社会」へ。
DXは一社の繁栄ではなく、業界全体の成長のために。

最後に

「あなたの困ったは、既に解決している誰かがいます」 by まちの総務

DXとは、支援し合い、知恵を共有し、共に未来を創る活動だと信じています。