システム系のお仕事をする中
多くの企業さまの業務の改善システムのご相談をいただきます。
弊社は小さい企業規模なので新規開発と言うよりは既存システムのリニューアル案件の需要が多い感じではありますが最近、システムコンサル的な相談案件も増えてきました。
昨今のDX話題で業務の効率化相談が多く、特に「まちの総務」絡みで事務方の業務相談が増えて来ています。多くの顧客(担当)ヒアリングをする中で強く感じている内容を整理してみます。
この内容は業種、会社規模に問わず多くのお仕事に共通する内容です。
業務効率化相談の中で気を付けている内容は2つです
- 業務改善
- 業務改革
「業務改善」とは手書き文字のPC文字起こし(転記作業)や二重チェックなどの官能判断、情報共有、雛型化など………担当に取って目に見えやすい、面倒な業務の効率化です。これは担当者も目に見えるので理解も早く協力的です。
「業務改革」これは今流行りのDXにもつながりますが中々一筋縄では行きにくい内容です。先ずはそもそもその業務自体に意義、必要性、意味があるのか?を自身を疑い業務の原理原則を改めて見直す事から始めます。
この質問とかヒアリングの段になると、コンサル担当と顧客側にあからさまに敵対心が出てきます。これを素直に認めると「自己否定」になるからです。
第三者的には「その仕事意味がありますか?」に聞こえてしまいます。
本人は「仕事として指示を受けて行っている内容です」
しかし、この「指示」と言うのが意外に厄介です。
企業規模が大きくなり、関連部署や顧客も多くなり歴史を重ねて行くといつしかこの「指示先は誰」となり、形骸化して前例主義的な業務となって謎のお仕事が膨れ上がって来てしまいます。
そうなると謎のお仕事が蔓延して、異動して来た上司も良く理解できないまま承認印鑑を押すものだから厄介に拍車がかかります。
外様の管理職が「疑問を投げかけようものなら」お局さんや古参社員から「知らない人は黙っていて」などとタブー視された業務だけが脈々と受け継がれます。
第三者のコンサルの立場でお話をしていても
「業務改善」のお話の際は良好な関係で進むも
「業務改革」のお話になった際に急に不機嫌にもなったりします。
コンサルの立場としては「現行業務の効率化をしたいのですよね」と頭では分かっていても自分自身が否定され仕事自体を否定されている自己防衛本能が働くようです。
これってデジタル化やDX以前の企業が抱える「変化を阻害する」根本的な要因でもあります。
システムコンサル時に良くある質問のQ&Aですが。
Q「その仕事は誰のためですか」
A「〇〇部署、〇〇顧客の要望です」
Q「どのような質問をしましたか?」
A「〇〇の資料は必要ですか?と聞いたら必要ですと言われた」
Q「では聞き方を変えましょう、このデータは何をするために行っていますか?
逆に今は私の部署が行っていますが、そちらの部署にこの業務を移管(担当を付けて)出来ますか?」
この様に仕事の源流に沿って原理原則で見て行くと本質的な所が見えて来ます。
担当先に「〇〇の資料は必要ですか?」と問われれば
担当自身もなんとなく前例主義的に「必要です」と答えます。
「なんのために必要ですか?」と問うと「……」だったり
承認している上長が必要だと思っている…こんなケースも見受けます。
こんな感じで
二重チェックを行ったり
精度の低い昔ながらの参考データ作り
二次活用出来ないような資料作成
いつ来るかわからない様な監査対応の資料作り
無用な印鑑羅列(結局誰が責任取るの?)の無責任承認
確認のためだけの大量印刷
徹底的に省ける部分がいっぱいあります。
しかし、長根染み付いた良くも悪くもサラリーマン気質
「言われたことだけやっていれば良い」
「改善とかは評価されにくい仕事なのでやってもムダ」
「現行が忙しく、そっちに目を向ける暇が無い」
こんな空気が社内を蔓延して澱んでいきます。
古い歴史のある企業ほど顕著な気がします、異端児は阻害されます。
チームワークを乱さない同調意識だけが社内の暗黙ルールです。
この闇は深いです、特に人員不足で新卒も無く風が流れない企業封建主義の会社ほど多い傾向です。
さてどうしたものか
「まちの総務」でも永遠のテーマとして取り上げて行きます。
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