「ダイナミックプライシング」と言うと言葉をご存知ですか?
ダイナミック・プライシングとは、商品やサービスの価格を需要と供給の状況に合わせて変動させる価格戦略。「動的価格設定」「変動料金制」「価格変動制」ともいう。
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要は飛行機などが良い例で、人を運ぶと言う行為は一緒ですがサービスや質を変えて価格差でファーストクラス、エコノミークラスなどと付けるイメージです。
これを中小製造業などの製品値決めの際に考え方として導入しましょうと言うと発想です。
「品質をお客様によって変えるのは何事だ、全製品に高品質を提供するのが価値だ」とお怒りもあろうかも知れませんが、一旦落ち着いて下さい。
この手法は大手企業や半導体会社などでは普通に行われている方法です。
半導体製品で有れば、一般汎用品と車載品とは同製品で有っても管理が全然違い値段も数倍以上の差があります。
まさにエコノミー製品価格とファーストクラス価格です。
同じ製品でも何が違うか?
品質管理レベルと検査レベルに違いが出てきます。
管理レベルで言えば、製品には良品であっても一定数のバラツキが出ます。一般汎用品は良品率を3σに設定し車載品は1σのA品だけ選別を行い出荷します。それ以外は一般品に流用
品質レベルでは外観検査も一般汎用品は抜き取り検査ですが車載品は全数検査と工数部分に差別化をします。検査や品質にメリハリを付ける訳です。
但し一般汎用品が品質が劣る訳ではありません、あくまでも良品判定内の一級品選別したものがファーストクラス製品となり顧客要望に応えます。
管理の松竹梅
- 松:選抜製品の提供
- 竹:一般管理品の提供
- 梅:在庫品でカバー
このようにメリハリを付けるのは一般的ですが、まだまだ多くの中小製造業ではお客様優位の値段要求が目に付きます。いかがですが?
「品質要求が厳しい割に値段を値切るお客様」
これは下請け体質の中では致し方無い部分でもありますが、会社の考え方として「ダイナミックプライシング」の考え方は有りかと思います。
- メリハリを付けた管理体制が作れる
- 値段の交渉時のプラスアルファ交渉が可能になる
- 社内の人の配置管理にも理由が付く
「安い、早い、美味い」…「安い、短納期、高品質」をもう少し差別化した管理を入れて行ければ良いですね。
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