
ブログやネット上で「政治」や「宗教」について語ることは、個々の信条が色濃く反映されやすく
一般的には避けるべきテーマとされてきました。
私自身も、これまで意識的に距離を置いてきた分野の一つです。
SNSの台頭で変わり始めた情報のあり方
しかし近年、SNSやネットメディアの影響力を冷静に見渡すと、状況は大きく変化していると感じます。
かつては御法度とされ、表に出にくかった情報や背景事情までもが可視化され、数年前とは明らかに
異なる「ネットの使われ方」へと進化してきました。
「オールドメディアvsネットメディア」という構図の違和感
しばしば「オールドメディア vs ネットメディア」という対立構図で語られますが、実は論点は
そこではありません。本質は、情報流通の細分化と多様化が進んだ結果としての構造変化にあると
見るべきでしょう。
テレビや新聞といったオールドメディアは、かつて圧倒的な発信力を持つ主要な情報源でした。
その反面、編集側の価値観やスポンサーの意向によって情報が取捨選択され、受け手がそれを
検証する手段をほとんど持たなかった時代でもあります。
偏向が含まれていたとしても、それを「正しい情報」として受け取らざるを得なかった側面は
否定できません。
ネットメディアがもたらした多様性と検証文化
一方、ネットメディアやSNSでは、不特定多数の情報が良くも悪くも同時に流通しています。
フェイク情報が存在するのは事実ですが、同時に一次情報や裏取りされた内容も混在しています。
重要なのは、受け手が自ら調べ、比較し、検証しながら判断できる環境が整いつつある点です。
オールドメディア側からは「SNSにはフェイクが多いから規制すべきだ」という声も聞かれますが
これは逆もまた然りです。編集者の信条やスポンサーの意向、視聴者には見えない圧力といった構造が
徐々に可視化される中で、視聴者が違和感を覚え、距離を取り始めているのが現状でしょう。
人々がより多くの情報が存在する“情報の大海”としてネットに期待し、取捨選択するようになるのは
自然な流れです。フェイクは歓迎されるものではありませんが、それを是正しようとする自浄作用が
働くのもまた、ネット社会の特徴と言えます。
なぜ今、ネットメディアがこれほど注目されるのか
では、なぜここまでネットメディアが注目されるようになったのでしょうか。
賛否はありますが、国民参加型のイベントである「選挙」にSNSが深く関与し、多くの人々が
「何かが変わるかもしれない」と直感的に感じたことが大きな転機だったように思います。
これまでも「投票率をどう上げるか」「若者の政治参加をどう促すか」といった議論は繰り返されて
きました。劇場型政治などで一時的に注目を集めることはあっても、継続的な変化にはつながり
にくかったのが実情です。しかし今、「個人の一票には影響力がない」と感じていた人々が、「もしか
したら変えられるかもしれない」と動き始めています。
DXの本質は「人を動かす力」にある
そのきっかけを与えたのが、SNSをはじめとするネットの力です。
まさに、SNSが民衆の感覚に刺さった瞬間だったと言えるでしょう。
これはデジタル変革、すなわちDXの「一丁目一番地」と表現しても過言ではありません。
「動かない」と思われていた大きな岩をも動かし得る力を、個人が手にした時代なのです。
この変化が長期的に見て正解かどうかは、いずれ歴史が証明するでしょう。
ただ、現状の閉塞感を打破する手段として、ネットメディアやSNSに大きな期待が
集まっているのは確かです。
次の世代に向けたリビルドという選択
凝り固まった仕組みや価値観は、部分的な修正ではなく、リビルド(再構築)が求められます。
次の世代により良い社会を引き継ぐためにも、ネットの力を活かしながら、冷静かつ建設的に
リビルドしていく姿勢が、今まさに問われているのではないでしょうか。

