
ビジネスの現場で無意識に行っている「レッテル貼り」
「レッテル貼りは良くない」
そう感じながらも、「やっぱりあの人はそっち寄りだよね」と
つい分類してしまうことはないでしょうか。
人の考え方や価値観は、その人の生きてきた歴史や置かれた環境によって大きく異なります。
まさに千差万別です。近年は多様性の重要性が叫ばれていますが、それでも私たちは
「右か左か」「理論派か感覚派か」といった法則性や層別に当てはめることで、物事を理解しようとします。
分類することで、どこか安心し、「納得」してしまう。
この心理は、ビジネスパーソンにとっても無縁ではありません。
腑に落ちたフレームワーク「4タイプ診断」
そうした中で、私自身が比較的腑に落ちた法則があります。
それが、岡田斗司夫氏が提唱する「4タイプ診断」です。
いわゆるマトリックス型の分類で、
横軸:抽象的 ― 具体的
縦軸:外向的価値観(他者的) ― 内向的価値観(自己的)
この2軸で人を整理し、次の4タイプに分類します。
・注目型
・指令型
・理想型
・法則型

血液型診断のように100%きっちり当てはまるものではなく
「どちらかといえばこちら寄り」というグラデーションを含んでいる点も現実的です。
私が特に興味を持ったのは、4タイプそのものよりも、その前提となる
「抽象か具体か」「外向か内向か」という切り口でした。
この2軸は、思考のクセや価値観の向き先を考える上で、非常に示唆に富んでいます。
自己分析よりも「相手理解」に活かす
この診断は自己評価にも使えますが
より実践的なのは「相手を理解するための道具」として使うことではないでしょうか。
限られた会話の中から、相手の価値観や思考傾向を推測し
コミュニケーションの取り方を調整する。
これがビジネスシーンにおける正しい使い方だと感じています。
簡潔に整理すると次のような特徴があります。
・指令型:勝つこと、成果を出すことが最優先
・理想型:結果よりもプロセスや理念を重視
・注目型:自分の情熱や関心が何より大切
・法則型:仮説構築や構造化を好む
会議やプロジェクトで意見がぶつかるときも、「価値観の軸が違うだけかもしれない」と
考えるだけで、無用な摩擦は減らせます。
DX推進にも通じる「層別思考」
DXの現場でも、こうした層別思考は有効です。
データや業務を整理する際、私たちは必ず「分類」を行います。
分類は本来、差別ではなく、構造を理解するための手段です。
人に対しても同じで、レッテル貼りが問題になるのは「決めつけ」になるときです。
一方で、仮説としての分類は、対話を円滑にするための思考ツールになり得ます。
私自身のタイプを考えてみると
では、私自身はどのタイプなのか。
仮説を立てるのが好きという意味では「法則型」に当てはまります。
しかし、よくよく考えると、実は「注目型」なのではないかとも感じています。
ブログを書くこと自体が好きで、表現を通じて何かを届けたい。
そのための手段として「法則性」や「構造化」が好きなだけなのかもしれません。
他者から見た自分のタイプは、また違う評価になるでしょう。
そのズレもまた、興味深いところです。
レッテル貼りを超えて、理解のためのフレームへ
レッテル貼りは確かに乱暴です。
しかし、法則性や層別そのものが悪いわけではありません。
重要なのは、それを「相手を固定化する道具」にするのではなく、
「相手を理解しようとするための仮説」として扱うことです。
DXが進む時代だからこそ、データや業務だけでなく
人の価値観も構造的に捉える視点が求められます。
分類は目的ではなく、対話の入口。
その意識を持つだけで、組織のコミュニケーションは少し変わるのではないでしょうか。

