弊社事業の中で、システム開発と企業研修事業を進めさせて頂いておりますが、先ずはここに至った経緯からお話させて頂き、今後の「まちの総務」の方向性(希望)について紐解いて行きたいと思います。

元メーカー勤務していた時の社内システムの設計開発の経験から脱サラし起業致しました。しかし、現場とシステムのギャップは大きく、コンピュータシステム以前にもっと大きい課題が山積する事実を目の当たりにしました。

具体的内容は別にして、圧倒的に不足していたのは様々な情報。
情報技術、設備技術、品質技術、管理技術…

これが大手企業で有れば、教育カリキュラム等で社内研修で学ぶ機会も多く ある程度の基礎知識の上で業務効率化を進め、組織的にシステム部門と連携し 効率化のシステムを導入する事が出来ましたが。

人員や規模的に難しい中小企業ではここまで社内でケアする事は難しい状況でした。そこで、まちの総務スタンスとしてシステム以前の啓蒙活動…ここを重点課題と認識し 単なるシステム開発では無く、必要な人材、知識を併せて提供出来る環境作りを目指して進めて来ました。

これは特別な事でも新たなアイディアでは無く「大手メーカーでは当たり前だった内容を中小企業にも展開しましょう」と言うシンプルな内容です。

そこで始まったのが現在進めております「人材育成支援事業」になります。多少時間はかかりますが、ここはしっかりと進めて行きたいと思います。これで「教育」「IT」の二本柱は整いつつあります。

次の課題は「設備技術」

これも非常にシンプルで 大手メーカーでは「設備技術部」「設備管理部」的な部門があり製造設備の保守点検からメンテ、改造まで自社内で完結出来る仕組みを構築しております。これも大手だから成せる技で、これを中小企業にもとなると前述の問題と一緒で現実的には難しい課題です。

中小製造業の課題は設備故障時は完全に装置メーカー任せ

古い装置となるとメーカー保証も切れて修理もままなりません。そうなると死活問題にもつながります。(納期遅れ、設備置換)そこで考えているのが「設備保守」のアウトソース化です。

メーカーでは多くの技術者が退職したり早期退職しております。この中には設備保守メンテのプロが大勢います。この方々とエコシステムを形成するのです。

課題はいくつかありますが

多種多様な設備の対応力:基本設備は駆動部と可動部の組み合わせで 駆動部はメカトロ分野で可動部は加工分野です、基本技術を抑えて後は経験を積む事で対応は可能でしょう。

・企業ニーズ:先ずは設備を20台位保有している企業5社位と定期保守メンテ契約をさせて頂き、約2、3名位のメンテ要因で年間かけて定期点検する事である程度のキャッシュは生まれると思います。

これを先ずは数年実績と経験を積む事で、設備技術力と企業ニーズも把握出来る事でしょう。この仕組みを横展開していく設備技術アウトソースのエコシステムです。

ここで「教育」「IT」「設備」の三本柱が揃います。

ここからがようやく、次の展開になります。
定期設備保守の契約を結んで頂いた企業設備にIoTにて監視情報を提供します。IoTの機器、システム提供はお任せ下さい。

イメージで言うと、社内コピー機を電話回線やネット回線でつなぎトナーの使用量をコピー機代理店が把握して交換トナーをお届けする仕組みを理解して頂くと分かりやすいと思います。設備の稼働状況やメンテ周期を監視する事で、設備技術の迅速な対応をセットで提供するイメージです。

もう一歩踏み込んで、ここで集めたビッグデータを教育側講師の専門家が分析して 設備の予知予防保全データとして昇華させ企業に提案するのです。設備技術に関しては中小企業一社で出来る範囲では有りません、IoTに然りです。

設備という括りではチームを組むという理論です こうする事で企業を超えたパーツ管理、共有化も可能になります。作っている製品は会社それぞれ違いますが、加工装置から見ると共通項が見えてきます。

ここまで行けば、完全なる中小企業向け設備管理アウトソース会社の完成です。逆にここまで行かなければ、中小企業のIoTは進まないと断言出来ます。

この実現には多くの関係者と賛同者の協力が必要です。うまく進めばメーカー早期退職者や高齢者雇用の受口にもなり得ます。粗削りでは有りますがこんな感じです。

もう少し時間はかかりそうですが少しずつ前に進んで行きます。

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