前回は「ジョブ型 、メンバーシップ型」は日本型欧米型の軸では無いと言う内容で書きましたがもう少し突っ込んで制度設計の難しさから整理してみます。

メンバーシップ型と言われる終身雇用、年功序列型の雇用で馴染んでいる企業もある時期から成果報酬型とか定期昇給廃止とか様々な御乱心を重ねて国内の成長率を阻害して来た様です。

今回の話題は「成果報酬型」についてです。

これは一般的に言う所の「成功報酬」に近く、仕事の成功対価としての報酬で企業間などではこの方法が主ですが、これを企業内にも用いたのが成果報酬型の賃金体型です。

一見、聞こえは良いですよね。
同じ社内の仕事でも成果を出して頑張った人にはインセンティブをと言う制度でこれを拡大解釈で給与の制度に盛り込んだのが「成果報酬型の賃金体型」になります。

一見、聞こえが…と言ったには負の側面があると言う事です。

例を挙げてみます。
意識高い系Aさんはお仕事熱心で頑張って成果を出している。なので毎年評価も高く、評価されている。意識普通のBさんは、平坦なお仕事をしていて特に給与の変化無し。

ある年、たまたまBさんが良い仕事をして目に見える成果を出して高評価を得る。Aさんは相変わらず成果を出し続けるが天井が見えて来てたまたまその年はBさんが高評価、Aさんは評価無し。

この時にそれぞれに取ってどの様な心境の変化が訪れるか?
Bさんはたまたま高評価、Aさんはいつも通り頑張っているのだが高め安定ですが評価されず。そうなるとモチベが下がるのはAさんです。一念発起すれば良いですが、意識高い系性格のAさんは評価されていないと言う事は低評価を受けた気分です。
こんな感じで上司とも仲間ともギクシャク………想像出来ますよね。

評価軸が曖昧で、明確な結果(成果)が見え難い場合に陥る危険です。これは一部事例では無く殆どの大手企業が行って来た内容です。

これを整理しますと「ジョブ型 、メンバーシップ型」と言う制度に惑わされて
メンバーシップ型企業がジョブ型制度の上部を真似て混乱してしまった評価制度です。

そこで改めて「真のジョブ型雇用」が見直されて来ているのが現在です。

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