前回はDAOの概念に焦点を当て、技術的な側面は一旦置いておきました。
今回は専門用語が続くかもしれませんが、それらをキーワードとして理解していくことで、DAOがどのように機能するかが見えてくるでしょう。これらの言葉をただ暗記する必要はありませんが、意識することで「ああ、これをどこかで聞いたことがある」という感覚を持っていただければと思います。
DAOとは?
DAO(Decentralized Autonomous Organization)は未来を担うテクノロジーの総合商社、いわば「技のデパート」です。最近では「DAO?」という言葉が頻繁に登場し、デジタルに疎い人たちには「また新しいものが出てきたのか」という印象があるかもしれません。前回はDAO概念の実現に向けた技術環境の整備に焦点を当てました。今回はその技術環境に不可欠な要素について紹介します。
DAOを実現する技術とキーワード
スマートコントラクト: 自立分散型コミュニティ「まちの総務DAO」を例に挙げると、チーム運営のための規約(ルール)を作ります。その規約や契約書を管理するのがスマートコントラクトです。
ブロックチェーン: 分散型台帳技術を使用して信頼性の高い取引履歴を保証し、ガバナンストークンや他の要素と連携してコミュニティ内の決定事項を実現します。
ガバナンストークン: 決定事項において各メンバーが参加できるようにし、コミュニティ内での契約や依頼事項にも利用されます。
NFT(非代替可能トークン): 仮想通貨やサポート御礼に利用され、NFTを通じてコミュニティメンバーの証として活用されたり、売買も可能です。
ディストリビューテッドID(DID): 分散型ID管理技術であり、個人情報の管理や認証に利用されます。
IPFS(InterPlanetary File System): 分散型ファイルストレージ技術であり、情報共有やデータ保存に活用されます。
メタトランザクション: ブロックチェーン上で複数のトランザクションを一括して実行し、効率的な取引処理に利用されます。
ディセントラルアプリケーション(DApps): 中央集権的な管理者が存在せず、ブロックチェーン上で動作するアプリケーションです。
ディセントラルファイナンス(DeFi): ブロックチェーン技術を利用した分散型金融サービスの総称です。
オンチェーンガバナンス / オフチェーンガバナンス: ブロックチェーン上で行われる/外で行われる意思決定のことを指します。
マルチシグウォレット: 複数の署名が必要なウォレットで、セキュリティ向上に寄与します。
これらは一例であり、全てを覚える必要はありません。しかし、これらの要素の関係性を理解することで、DAOの実現に向けた環境が整ってきたことが理解できます。海外発の専門用語が多いですが、理解の手がかりとして役立ててください。
まとめ
これらのキーワードを理解することは、まさに未来の「お店のWi-Fiは使える?」と同様です。最初は慣れない言葉も多いかもしれませんが、興味を持ち、理解することで未来の技術に積極的に参加できるようになります。キーワードが出てきた段階での理解は、まだ始まりに過ぎません。どこまで浸透し、普及するかはこれからの展開次第。興味を持ち続け、自らの知識を広げていくことが重要です。
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