ネット上の口コミは今や誰もが参考にする情報源として広く普及し、ビジネスにも大きな影響を与えるまでになりました。しかし、それが本当に信頼できるのか、判断に迷うことが多いのも事実です。

Googleマップ、食べログ、インスタグラムなど、さまざまなプラットフォームに口コミがあふれており、かつては家電や情報機器の購入時に「価格.com」が主流でしたが、これもまた販売に大きな影響を与えていました。

口コミが飲食店の売上に影響を与えることが明らかになっている現在、裏で口コミ操作を行うビジネスも存在しています。無料アカウントを複数作成し、人海戦術で口コミを投稿することで、意図的に評価を操作することが可能です。特に、地方の飲食店では数十件から数百件の口コミがあるだけで、その操作が比較的容易です。

利用者はどれほど口コミを信頼しているのでしょうか?

検索に慣れた人は複数の口コミサイトを横断的にチェックし、自分なりに判断しているようです。また、最近のトレンドとして「味」よりも「映え」を重視する傾向があり、インスタグラムなどでは口コミ情報にあまり関心を持たない人も増えてきました。

「美味しい」という感覚は人それぞれですが、外食時に失敗したくないというのが多くの人の本音でしょう。

さらに踏み込むと、評価の対象は味だけでなく、店舗の雰囲気や接客にも及びます。競争の激しい飲食業界では、これは大きな負担となりかねません。SNSの普及により、ユーザーは評価を簡単に行える一方、飲食店側にとっては厳しい時代です。

今後、何か新たな仕組みが登場するかもしれません。例えば、ビッグデータを活用して個人の好みを数値化し、それに基づいてAIが最適な店を提案する、といった仕組みがあれば面白いでしょう。その際、店舗の雰囲気や接客は二の次になるかもしれませんが。