最近、ネット上で「お客様へのLINEやメッセンジャーでの連絡は、ビジネス上失礼にあたる」といった投稿を見かけました。
思わず、「この議論、いつの時代も繰り返されているな」と感じた次第です。

投稿の主旨はこうです。
LINEやメッセンジャーはスマホで手軽に使える反面、「カジュアルすぎてビジネスには不向きだ」という価値観。
スタンプや短文のやりとりが中心になるため、お客様対応として“軽すぎる”という意見です。

しかし、こうした「新しい連絡手段への抵抗感」は、実は時代の変化とともに何度も繰り返されてきました。
少し歴史を遡ってみましょう。

「メールなんて仕事に使うものではない」と言われた時代

かつて、メールが普及し始めた頃、
「仕事の依頼は直接会って、あるいは電話でするものだ」
「メールなんて失礼だ」

という声が少なくありませんでした。

それが今では、メールこそがビジネスコミュニケーションの中心です。
同じように、もっと前の時代には「電話で用件を済ませるとは何事だ、直接話に来い」という価値観もあったでしょう。

のろしから飛脚、手紙、電話、メール、そしてLINEやメッセンジャーへ。
人と人との連絡手段は常に進化を続けてきました。
かつて「うるさい(老害)」と感じていた世代が、いつしか「うるさい(老害)」と言われる側になる
時代は、そうして回っていくのかもしれません。

次に来る「連絡ツール」はどんな形か?

今やLINEやメッセンジャーは、コミュニティツールとして確立しています。
では、これを超える次のコミュニケーション手段は何でしょうか?

現状では、

  • 急ぎの要件は電話
  • 長文や正式な連絡はメール
  • 手短な共有はLINEやチャットツール
    といった使い分けが一般的です。

しかし、これらをひとまとめにして扱えるような新しいプラットフォームやガジェットが登場する可能性もあります。

SFの世界が現実になる日も近い?

昔のSF映画やウルトラマンでは、腕時計型デバイスに話しかけて通信するシーンがありました。
今やスマートウォッチで通話やメッセージ送信が当たり前になり、AIがメール文を自動生成してくれる時代です。

これから先、私たちはどんな方法で人とつながり、どんなマナーを育てていくのでしょうか。
技術が進化しても、「相手への敬意」という根本は変わらないはずです。
その上で、どんなコミュニケーションの未来が訪れるのか、楽しみでなりません。