覚えていますか?日本発のSNSコミュニティサービス「mixi(ミクシィ)」を。一時期、国内のコミュニティツールとして一世を風靡し、多くの人々が登録して交流を楽しんでいました。私自身もコミュニティに参加し、投稿ネタを探す日々を過ごしていました。

2004年に創業されたmixiは、ユーザー同士のコミュニケーション、友達とのつながり、日記の投稿などを主要機能として日本国内で非常に人気がありました。しかし、Facebookの登場により、その勢いは次第に衰えていきました。その後、モバイルゲーム「モンスト」の成功で再び注目を集めましたが、私はそれ以降、特に注目していませんでした。

さて、本題に移りましょう。皆さんは、「家族アルバム みてね」というサービスをご存じでしょうか?一見ニッチな分野に思えますが、実は2023年4月時点で1800万人以上が利用している驚異的なツールです。このサービスは赤ちゃんの写真や動画を家族で共有するためのプラットフォームです。赤ちゃんの成長を見守りながら、おじいちゃんおばあちゃんなど家族間でコメントを交わすことができます。

特筆すべきは、これがMIXI社によって運営されていることです。個人的にも感慨深く、私自身もこのサービスを利用して日々孫の成長を確認し、ほっこりしています。

「みてね」の基本的な機能は、無料で写真や動画をアルバムに投稿し、それを特定のユーザー(家族)と共有することです。この点では、既存の特化型サービスと大差ありません。しかし、そのビジネスモデルが秀逸です。

利用者の多くはデジタルネイティブな子育て世代ですが、真のパワーユーザーは祖父母世代です。この世代はアナログで育ち、写真を紙に印刷して手元に残したいというニーズが強いのです。そのため、アプリ内で写真を選び、印刷サービスと連携して郵送してもらえる機能があります。数枚は無料ですが、パワーユーザーにはそれでは足りず、追加の印刷に課金することもしばしばです。

世界ではGAFAMが大規模なユーザーベースを狙う中、MIXIはニッチな分野で確固たる地位を築いています。個人的にはとても嬉しいことです。

さらに、サービスの進化として、赤ちゃんの月齢を登録する機能を活用し、関連商品やお祝い品のリンクを提供することも考えられます。これにより、ユーザー体験がさらに向上し、ビジネスの幅も広がるでしょう。

最後に、プラットフォームをしっかりと構築した企業の次なる展開が成功することを期待しています。そして、個人情報の漏洩が起きない、安心・安全なサービスとなることを祈っています。