DXに関する情報を収集し、ブログとしてまとめていく中で、ある一定の「解」が見えてきましたので、共有します。今回は、事例の紹介ではなく、この考え方をベースにした組織論やあるべき姿を考える「羅針盤」となる内容です。詳細はテーマ別に区切ってシリーズ化します。
- DXの鍵:適切なマネジメントレビューが機能しているか?
- ISOで求める責任と権限が明確で、役割の方が本当に機能しているか?
- マネジメントシステムに頼りすぎて過剰管理がされていないか?
- 国際標準に則り仕組みは民主化(共有化)されるべき
DXの鍵:適切なマネジメントレビューが機能しているか?
ISOで求められる責任と権限が明確で、その役割が本当に機能しているかどうかが問われます。マネジメントシステムに頼りすぎて過剰管理にならないよう、国際標準に則り仕組みを民主化(共有化)する必要があります。
ISOの国際標準には環境、品質、食品安全、情報セキュリティなど様々な規格がありますが、ここでは共通の「ISO国際標準」を指します。適切なマネジメントレビューが機能しているかどうかは、ISO取得企業が実践し機能しているかをチェック(レビュー)することです。
なぜマネジメントレビューと組織DXが関係しているのか?
DXは単なる部署や個々の合理化とは異なり、経営層が積極的に関与して方向性や目標、職務分掌(責任区分)を明確にし、協力体制を築くところからスタートします。単なる号令ではなく、ISOでいうところの「組織が目標に向かって実践して機能しているか」を確認するマネジメントレビューが重要です。
トップの介在の重要性
「形だけのISO取得会社」や「形だけのDX活動」ではなく、「〇〇の目標達成のためにリビルドを試みましょう」と始まり、将来的なあるべき姿を目指してスモールスタートし、ある時期に一気に変革して目標を達成することが重要です。
トップが介在することで規制緩和を実現し、変革を期待することができます。この「トップの介在」は会社DXを進める際に非常に有効で、方針が出れば部署や年齢を超えた様々なアイデアが出てきます。規制緩和が手伝えば、社内の反対派との軋轢も少なくなり、前向きな議論が可能です。
失敗例の教訓
多くの失敗例は、担当者任せの発案で論理的説明ができずに反対派に論破されるパターンが多いです。ISO取得経験のある会社であればイメージしやすいですが、未経験の会社にとってはイメージが掴みにくいかもしれません。単なるデジタル化であれば担当や単一部署で可能ですが、会社全体を挙げての横串改革発案時にはトップの介在が必要です。
参考例:GMOインターネットグループ株式会社
生成AIを活用し、9万6,000時間/月の業務時間を創出したGMOインターネットグループ株式会社の事例は、トップの介在を含めた社を挙げての活用の方向性として参考になります。従来通りの進め方ではアイディアが枯渇してしまうため、新たな風を呼び込む必要があります。
次回予告
次回のブログでは、「責任と権限が明確で、役割が本当に機能しているか?」について詳しく解説します。お楽しみに。