最近になって、改めて金融知識(マネーリテラシー)を学び始めました。今さら感はありますが、資産運用やお金の仕組みについて、基礎からしっかりと身につけたいと考えるようになったのです。

私はもともと投機やギャンブル的なものには関心がなく、投資の世界にもどこか胡散臭さを感じて距離を置いていました。しかし、ここ数年の投資ブームや、信頼できる仲間たちとの出会いを通じて、徐々にその世界に興味を持つようになりました。

いずれは投資の成果なども公開できればと考えていますが、今回のテーマはそこではありません。新たな知識を学ぶ過程で、私自身が改めて感じた「伝える側」と「学ぶ側」のギャップについて、特に“デジタル知識の伝え方”に焦点を当てて、整理してみたいと思います。

◆ 新しい知識を学ぶ苦しさは「知らない言葉」にある

正直に言うと、新たな知識を学ぶのは、とても苦しい作業です(笑)。
なぜか?
理由は単純で、「知らない単語やカタカナ語のオンパレード」だからです。

知らない言葉に出会うたびに、検索したり、AIに質問したりしますが、それでも都度、思考が止まってしまい、なかなか先に進めません。

もちろん、身近な人やネット上に経験者はいますので、聞けばすぐに解決できることもあります。ただ、「こんな初歩的なことを聞いていいのか?」と、つい躊躇してしまうのです。

◆ デジタル知識の習得と、金融知識の学びは似ている

この感覚、どこかで経験したことはありませんか?
そう、デジタル分野やITの現場でも、まったく同じ構図があるのです。

経験者からすれば「当たり前」の知識も、初心者にとっては理解の壁であり、時にプライドを傷つけられる瞬間にもなり得ます。前向きに学ぼうとしている人ならまだしも、自尊心が高い人にとっては、「できない」「わからない」と思った瞬間に、その分野を避けるようになってしまうのです。

それを理解せずに、「学ぶ気がないからだ」「今どきそれぐらい知っていて当然」と突き放すのは、少し違うのではないか。
私はそう感じました。

◆ 初心者は、完成された知識体系の“後追い”をしている

経験者も最初はみんな素人です。ただ、たまたま早い段階で興味を持ち、時間をかけて知識を積み上げてきただけなのです。

後から学ぼうとする人は、すでに完成された知識体系を“後追い”で理解しようとするため、そもそもスタート地点が違います。言語学習にも似ていますね。子どもの頃に自然と覚えた母語と、大人になってから学ぶ外国語では、難易度もアプローチもまったく異なります。

◆ 「専門家になりたいのではなく、実用的に使いたいだけ」

ここで正直な気持ちを一つ。
私は別に金融の専門家になりたいわけではなく、必要なテクニックとして、知識を実用的に使えるようになりたいだけです。

最短距離で、いかに効率よく興味を持ち、活用できるか。
これが私の目指すスタンスです。

だからこそ私は「コツを知りたいし、伝えたい」と思います。
これは簡単なようで、とても難しく、そして永遠のテーマかもしれません。

ですが、最初の一歩として「興味を持ってもらう」ことさえできれば、そのあとの学びは“本人次第”。これは無責任に聞こえるかもしれませんが、私はその「きっかけ」を提供できる存在でありたいと考えています。

◆ まとめ:知識の“壁”をなくすには、「共感」と「コツの共有」から

新しい分野を学ぶと、初心者の気持ちに立ち返ることができます。
デジタルを教える立場としても、金融を学ぶ立場としても、相手の立場に立って考えることの大切さを再認識しました。

もしあなたが、誰かに知識を伝える立場にあるなら、ぜひ思い出してほしいのです。
「知らないことを知るのは、勇気がいる」ということを。

そして、学ぶ側であるならば、遠慮せず、恥ずかしがらず、一歩を踏み出してみてください。
その先には、きっと新しい世界が広がっているはずです。