私自身、過去にバレーボールをしていたこともあり、球技全般が大好きです。
あるとき、サッカー部の友人と話していて印象に残った言葉があります。
「バレーって、1点の重みがあまりないよね。」

確かに、サッカーや野球は1点の価値が非常に大きく、得点が入るたびに場内が沸きます。
一方で、バレーやバスケットボールはお互いに点を取り合うため、1点ごとの重みは薄く見えるかもしれません。
ただ当時の私は、どこか釈然としない気持ちを抱いていました。
というのも、どんなスポーツでも“最後の1点”が勝敗を決めることがあるからです。

バスケット観戦で再認識した「1点の重み」

先日、地元のプロバスケットボールチームの試合を観戦しました。
まるでNBAやコンサートのような華やかな演出に圧倒され、試合そのものも見応え十分。
惜しくもチームは敗れてしまいましたが、その瞬間ふと頭をよぎったのが
あの「1点の重み」という言葉でした。

バスケットはご存じのとおり、オフェンス(攻め)とディフェンス(守り)が目まぐるしく
入れ替わるスポーツです。
オフェンス時にシュートを外せば、相手にボールを渡してしまう。
つまり、自分たちの得点チャンスを失うと同時に、相手に得点機会を与えるわけです。
この“シーソーゲーム”の中で、ほんのわずかなシュートミスが勝敗を分けることも少なくありません。

一流選手でも成功率は半分以下

調べてみると、NBA選手の平均的なシュート成功率は次の通りです。

  • 3ポイントシュート:35〜36%
  • ミドルレンジ:40〜45%
  • フリースロー:およそ76%

つまり、一流選手であっても10本中4〜5本は失敗するということです。
野球で言えば打率3割の世界に近く、成功よりも失敗のほうが多いのが現実です。

観戦中、思わず「なぜそこで外すんだ!」と悔しくなる場面もありますが
こうしてデータを見ると納得せざるを得ません。
結局、“ミスを減らした方のチーム”が勝つという、極めてシンプルな法則に行き着くのです。

勝敗を分けるのは「潮目」を読む力

試合を見ていると、調子の良し悪しや試合の流れが激しく変化する「潮目」のような瞬間があります。
コーチや監督はその流れを見極め、選手交代や戦略変更のタイミングを判断します。
この判断ひとつで、試合の展開は大きく変わる。
まさに、現場を見て状況判断を下すマネジメント力が問われる世界です。

これはスポーツだけでなく、ビジネスにも通じる話です。
業務改善やDX推進でも、計画通りにいかないことは多々あります。
そのときに「潮目」を見極め、最適な判断を下せるかどうかが、成果を左右するのです。

スポーツが教えてくれる「挑戦」と「継続」

久しぶりのバスケット観戦を通じて、そんなことを改めて感じました。
ちなみに私はラグビーも大好きで、こちらはまた一味違う“駆け引き”の面白さがあります。
12月からは「JAPAN RUGBY LEAGUE ONE(リーグワン)」も開幕。今から非常に楽しみです。

スポーツは、結果だけでなくその過程にも多くの学びがあります。
仕事でも、チームでも、そして人生でも。
「1点の重み」を忘れず、日々の小さな積み重ねを大切にしていきたいですね。