新たなパワーワードが出現「リスキリング」デジタル人材育成をベースとした「人材育成」をテーマにした様々なキーワードが乱立していますが人材育成の本質は一緒

リスキリングとは人材戦略の一つで、コロナ禍により加速したDX化やデジタル化などに対応すべく自社社員の能力を再開発し、時代に即したスキルを身につけさせて、新たな仕事や職種に携わることを推進する取り組みです。

その中から何を学ぶかが重要でデジタル人材育成に関して場合分けしながら深堀して見ます。

中小企業情シス担当が目指すスキル編

今回のテーマは「中小企業情シス担当が目指すスキル編」として人員も予算も潤沢では無い中小企業のデジタル化推進担当者の目指す「リスキリング」に対して考えて見ます。

先ず考えなくてならないのは、漠然とした「情シス担当」の役割からです。ある日会社から「担当指名」されたり、自ら望んだ場合もあるでしょう。

  • OAハード担当(PC導入からサポート)
  • OAツール担当(office、メール、ファイル共有)
  • OA環境整備(通信環境、プリンターなど)
  • システム運用担当(保守メンテ)
  • システム導入調整(選定から導入サポート)
  • プログラム開発
  • IT運用ルール策定

思いつくままサクッとあげてみましたが結構多岐に渡ります。これらは結構特殊なマルチスキルを必要として、デジタル化に繁栄と共に出現した新たな職種のために、昭和感丸出しの完全アナログ企業では予想も想像も出来ない分野の職種になります。

そんな中、昨今のデジタル化推進機運の高まり経営者も担当者も正解の教科書がある訳でも無く手探りで進めて来る中「リスキリング」と言うキーワードだけが1人歩きして混乱している現場です。

そこで本論に戻しますが。
上記にあげた様なスペシャルスキルを情シス担当者に求めるのか?もう少し分解して段階的に学んで行くのか、ここは大いに議論の余地があります。

そこで「まちの総務」的な視点で情報システム担当者のリスキリングに対して
3つのテーマに分けて解説します。

  • デジタル技術者育成
  • デジタルサービス設計育成
  • デジタルマネジメント育成

表現的に少し仰々しくなりましたが、分けて解説して行きます。

デジタル技術者育成

言うなれば花形のまさに中核ポジションです、最新AI、ビッグデータ活用、データサイエンスなど専門的スキルでこれからも注目される分野になります。

と言うポジティブ感想ですが、一歩引いてみます。貴方の会社に今すぐこの様な人材は必要ですか?今いる人材で期待できる人はいますか?(いれば既に進んでいますよね)ここはスパッと諦めましょう、厳しい言い方ですが今いる中堅以上の年代にこの分野のリスキリングは無理だと思います。この分野は若者か外部に委ねましょう。

デジタルサービス設計育成

この部分はデジタル機器(ハード)やソフトの導入、運用、保守サポートなどデジタル化運用面のサービス部門の内容になります。ここが現在、中小企業での情シス部門の担当者が行っている内容に含まれると思います。

この分野はリスキリングと言うよりも、経験則が重要で新たな技術を失敗したり試したりしながら蓄積して行くスキルになりそうです。サービスと言う名の通り、奉仕の心、改善意欲、探究心、好奇心、情報アンテナ、情報収集力が必要です。

デジタルマネジメント育成

この部分が中小企業ではスポット抜けている感じがしております。いわゆる経営戦略としてのデジタル化や組織横断したプロジェクト管理などになりそうです。ここのスキルは経営的目線、横断的調整力、製品見極め力、課題調整力、問題解決力など1番求められるスキルではありますが1番難しいと感じる部分です。要はデジタル化スキルと言うよりデジタルを活用した問題解決能力(DXスキル)になる部分です。

現状求めるスキルとして

「デジタル技術者育成」は一旦諦めて、現実的な「デジタルサービス設計育成」「デジタルマネジメント育成」にポイントを絞り次の章で深堀して行きます。

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