現代はデジタル化が全盛で、デジタル関連の話題が日常的に取り上げられています。しかし、「デジタル」という言葉は人によって解釈が曖昧で、非常に抽象的な概念や思いつきで語られることが多いのが実情です。

特にDX、AI、インターネット、クラウドなどの関連用語が派生して登場することで、ますます混乱が生じています。

ChatGPTに尋ねても、「デジタル」は情報を数値(0と1)で表現し、コンピューターやインターネットなどのデジタル機器やツールを使用して情報を処理、保存、伝達することを指します、

という堅実な説明が返ってきます。しかし、それでもなお、「デジタル」が具体的にはツールなのか、ソフトなのか、技術なのか、それとも考え方や概念なのかといった点が曖昧で、複雑な印象が残ります。

このデジタル課題に終止符を打ちたいと考えます。

まず、なぜ「デジタル」と呼ばれるのかを理解するために、以下のようなグラフを見てみましょう。おそらく目にしたことはないかもしれませんが、俗に言う「アナログ周波数」や「アナログ信号」のグラフです。線が連なっていて優雅な曲線を描いていますよね。

横に並ぶもう一つのグラフは、前述の優雅な曲線からカクカクな線に変わっています。曲線を「アナログ」と捉えた場合、カクカクの線が「デジタル」と呼ばれるものです。この線を通信信号と捉えると、上程を「1」とし、下程を「0」として「0、1信号」として判断します。どちらも「0、1信号」は送れますが、アナログ側は曲線以外の斜め線が雑音になることを理解してください。デジタル側は斜め線がないため、雑音がなくクリアな情報として送信できるのです。

これが「アナログ&デジタル」の基本的な違いです。
「0、1」の境界線が明確になることで、「白、黒」がはっきりして判別が容易になります。これを基本にして、「アナログ的」と「デジタル的」に分類されます。

これだけで理解できるかもしれませんが、実はここが全ての基本であり、非常に重要な部分なのです。ここからが「デジタル」の「0、1」を基準とした派生項目です。派生が多いため、難解に感じる原因ともなっています。

デジタル「0、1」からの派生には以下のようなものがあります。

  • デジタル通信: Wifiなどの通信技術はこれに該当し、通信情報を電子的に「0、1」に変換して音声、映像、データとして送信します。
  • PCなどのコンピュータ(ハード類): コンピュータの中身は半導体を基準にした部品で構成され、外部入出力のキーボード、モニター、マウス、メモリなどもデジタル信号によって制御されています。
  • プログラムソフト(ソフト類): ソフトは基本的に裏でプログラムが動いており、そのプログラム自体もデジタル信号「0、1」に基づいています。

これらのハードウェア、ソフトウェア、通信技術が組み合わさって動作しているのは、すべてデジタル「0、1」の原則に基づいています。

このため、これらの文脈を含めて「デジタル」と総称されていることが、理解を難しくしているのが現状です。さらに、「デジタル庁」や「AI」、「DX」、「ブロックチェーン」、「Web」といったデジタル関連の話題が加わることで、より複雑になり、「デジタル嫌い」な人を遠ざけているのかもしれません。

これらの事情を踏まえると、デジタルが難解に感じられるのも理解できます。
言葉の定義を「アナログ的な表現」で曖昧にするからこそ、理解も難しくなります。
言葉の定義を「デジタル的な表現」で明確に「白、黒」で表現すれば、少しは理解していただけるのではないでしょうか。

まずは柔軟な発想で、「アナログ脳からデジタル脳」への変換を試みましょう。

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