SNSの功績として、陰謀論や政治的な左右対立、あるいは特定の思想の拡散が目立つことが挙げられます。以前からこれらの意見は存在していましたが、SNSの台頭によって、これらの立場が広く可視化され、一般の人々とも交流する機会が増えたと感じます。

SNSは「発言の自由の可視化装置」とも言え、右派と左派の対立を明確にし、「分断」を生み出しましたが、これによって一般の人々も関心を持つようになりました。

従来、テレビでは忖度やスポンサーの意向によって放送に慎重な姿勢をとっていた問題や議題も、YouTubeなどのネット上では自由に議論されるようになり、様々な激論が展開されています。

一部の論客たちは反対意見や陰謀論に対抗し、時にはいじめのように見える議論を展開していますが、実際には意見を交換し、矛盾点を指摘することで、政治や国際問題、環境問題、人権問題などに関心を持つきっかけとなっています。

SNS上で忖度なく発言できる論客の存在は重要です。こうした議論によって、問題点や課題が浮き彫りにされ、老若男女を問わず多くの人々が興味を持つようになりました。

Web2時代のSNSは一定の成果を挙げたものの、一部では飽き足りた態度や嘲笑も見られます。

では、浮き彫りにされた議論や世論をどのように変えていくのか。これが次のWeb3が目指す世界なのかもしれません。

具体的な回答は持ち合わせていませんが、思想や立場に基づくコミュニティや「村社会」が形成されると予想されます。

多様性は重要ですが、SNSでは「相違の尊重」という偏ったグループが形成される可能性もあります。このことには懸念もありますが、多様性と孤立化が両立する可能性も考えられます。

将来の世界がどのようなものになるかはわかりませんが、注視していく必要があるでしょう。