まちの総務や中小企業のITサポートにおいて、FAQサイトの構築は重要なテーマとなっています。しかし、「誰もが使いやすいFAQサイト」を目指す上で、いまだに明確な解決策が見つかっていない現状です。特に、「デジタル周りのFAQ情報共有」が大きな課題として浮上しています。
1. FAQサイトの現状と課題
中小企業には「ひとり情シス」や「OA担当」などのITサポートを担当する方が存在しますが、彼らは多くのトラブル対応や質問対応に追われています。これらの質問の多くは他の企業でも似たようなものがあり、すでに解決済みのものが少なくありません。つまり、横断的にFAQを共有できる仕組みがあれば、企業ごとに個別対応する負担を軽減できる可能性があるのです。
2. 理想の「情シスFAQナレッジ情報サイト」
理想としては、以下のような機能を持ったFAQサイトを構築することです:
- 検索機能で過去の質問から解決策を素早く見つけられる
- アーカイブ機能で、解決した質問を蓄積・共有
- シンプルでわかりやすいUIにより、ITリテラシーの低い方でも簡単に利用できる
しかし、こうした構想を実現するには、「作り手の思い」と「使い手の期待」をどう結びつけるかが課題です。
3. FAQサイト構築における課題の深掘り
実際にFAQサイトを構築する際には、以下のような課題が浮上します:
- そもそもシンプルな質問をする方がFAQサイトを利用するのか?
- 解決済みの質問を、他の人に共有する文化が社内で根付くか?
- サイトが見やすくても、実際に活用されるのか?
FAQサイトの最終形としては、AIが過去の情報をもとに自動で回答する仕組みが理想ですが、AIが普及しても「質問の仕方がわからない」「自分に合った回答が出ない」といった悩みが残る可能性もあります。このような方に寄り添うのも、まちの総務や社内の情シス担当者の役割です。
4. FAQサイトを超えた「悩みの共有と解決」へ
最終的には「あなたの悩みはすでに解決している誰かがいます」という概念を社内外で実現し、日々のサポート業務に追われる担当者の負担を軽減することが目標です。この具現化に向けて、「質問が苦手な方の思考」を理解し、悩みを一つずつ掘り下げていくことが重要だと考えています。